近世都市基盤成立の同時代的考察
1) 二本松城下の成立と歴史的経緯
二本松城下成立前夜
丹羽氏による近世二本松城下の整備
2) 二本松城下諸絵図による史的景観の復元
会津郡二本松城之図
正保絵図
明暦頃城下絵図
寛文絵図
諸国当城絵図−陸奥 二本松
元禄以前城下絵図
元禄絵図
寛政絵図
文久三年以降慶応二年以前絵図
二本松城下図
幕末期城下絵図
二本松旧城下全図
弐本松御城郭全図
大正六年一月作成古老覚書絵図
郭内武家屋敷地と郭外町人町の町割と旧奥州街道
寛政年間における二本松藩棟梁頭取の役割と城下絵図
3) 絵図・字限図を用いた土木史的景観の復元
元禄期における用水路の復元
寛政期における用水路の復元
明治明治中期における用水路の復元
昭和三十三年地籍集成図による用水路の情況
4) 地籍字限絵図と地籍集成図による土地利用情況図
明治十五年土地利用図
現況土地利用図
5) 丹羽氏による都市計画の空間特性
棚倉城下の空間構成
白河城下の空間構成
二本松城下における空間ヒエラルキー
地区特性の特化=コミュニティーの継承
旧字単位の継承
城下町の道路特性と水路
消防組織の基礎単位(小林)
都市の遺伝子−歴史的特性に関する数値データ分析−の抽出
1) 敷地特性
短冊型敷地の時代的変化
間口・奥行きと敷地面積の関係(松井・狩野)
敷地形状の崩壊パターン
2) 建築物の配置特性(松井・狩野)
前面道路に帰属する建築物配置
3) 旧二本松町の規模
建設資財のストック&フロー
1) 近世二本松城下の災害史
2) 明治以降における建築物の維持・更新とそのシステム(小林)
3) 近年の建設動向とその特徴(松井・狩野)
二本松市全体の動向と字別動向
4) 既存建設物の資財別ストック情況(小林)
5) 木質系建設資財のストック&フロー(松井・狩野)
6) 今後の建築物の維持・更新形態の予測(小林)
パソコンによるランドサット・データ利用の可能性
−プログラム・フロッピー添付−(八町)
衛星データによる地域特性の分析
1) ランドサット・データによる木材資源の観測
2) ランドサット・データによる二本松市街地周辺の温度分布
地上観測データとの差にみる条件の違い
I −2.地 方 都 市 再 開 発 へ の 応 用 研 究 編
1) 地方都市の顔創り
2) 地区特性の特化=コミュニティーの継承
歴史的資源の発掘と地区特性
3) 歴史的資源の面的活用
4) 旧字単位の継承と祭り・町内会・消防組織の基礎単位
防災システム組み込み卯立ビル=公営住宅
5) 都市防災組織・住民運動組織から見た市街地再開発−地区開発−
への提言(小林)
都市の遺伝子の継承
1) 敷地特性の継承
間口・奥行きと敷地面積の関係からみた短冊型敷地の利用形態
敷地形状の崩壊パターンの防止と予測される変化(小林)
2) 前面道路に帰属する建築物配置計画−建築物更新システムの提案−
3) 二本松町の規模の適正化とその背景−ヒューマンスケールへの提言−
4) 道路計画から見た市街地再開発への提言
建設資財のストック&フロー
1) 二本松市街地における建築物の新しい維持・更新とそのシステム
(小林)
2) 木質系建設資財に関するストック&フローから見たライフサイクル
3) 字別に見たライフサイクル
4) 建設資財のストック&フローから見た地方都市の再開発に関する提言
市街地再開発に関する新しいシステムの検討
1) 大型資本導入に対するアンチテーゼ
2) 地域内更新循環システムへの提言
3) 建築学科学生の取り組み例
字別開発計画
新開発型 道路沿いのみ間口規制・奥行き敷地統合型の仮店舗・自
由市場対応ホール
部分的形態保存商店
保存型 伝統的敷地利用形態の保存
附 二本松城址整備整備計画に関する一提言
II .市 民 と の 対 話 編
1.地方都市それぞれが豊かな個性溢れる都市に生まれ変わる時です。
・それぞれが固有の性格を有する都市であるべきです。
・人間一人一人の個性が異なるように、都市の一つ一つが異な
った個性を表現すべきではないでしょうか。
・これまでのような大型資本投入の大都市型開発ではなく、小
さな資本による小規模な開発を考えたらいかがでしょうか。
・地元資本による小規模インナー開発−ワークショップ型式−
はこれからの町開発の主流になるでしょう。
2.自立型の都市への路を探ることこそ「町づくり」そのものです。
・自立型都市とは何でしょうか?
・自立型都市の魅力とは何ですか?
・安くて豊かな町に住みましょう。
3.自立型都市の形成は可能です。
・木質系都市開発は地方都市の一つの魅力を産みます。
木造住宅固有のライフサイクルは一般住宅では36〜40
年、商業建築で26・27 年程度です。
・固有のライフサイクルを考えてみましょう。
二本松市固有のライフサイクルは50年程度です。
字別のライフサイクルを考えてみましょう。
・コミュニティーの形成・維持こそ町の活力です。
旧二本松町のコミュニティーの基盤を考えてみましょう。
これからのコミュニティーの基盤は旧二本松町のコ
ミュニティーの基盤を抜きには考えられません。
4.歴史的資源は豊かな個性の原点です。
・二本松市街地における歴史的資源は何でしょうか。
・文化財的資源。
・精神史的資源。
・城下町としての空間構成と道路。
・歴史的資源の面的展開。
歴史的資源の活用の一例として「二本松城址保存管理
計画の骨子」を取り上げるが、城址に限らず、旧二本
松町内は歴史的資源の宝庫である。
大都市型開発の波に未だ洗われていない二本松市は、
現在新しい開発手法を適用するには最短の位置にある
といっても過言ではない。
・都市整備との連携。
5.防災都市へ向けて。
・火避け公園の設置と防災用水の親水公化。
・防災ビルの建設。
仮入居住宅、公営モデル住宅の開発。
6.新しい商業空間への可能性。
・道路と商業空間の関連について。
・通過交通は商業空間を分離する。
商業近代化は豊かな商業空間を自滅させた。
・歩車共存こそ商業繁栄の路。
・個性ある商店の面的連携。
傘の要らない商業空間の創設。
保全建物と新規建物の共存による流れと淀み。
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