フレームと耐震壁付きフレームで周期に違いがみられ,耐震性能を実証することができた。輪ゴムをブレースとして測定したが,より硬度の高いブレースで測定できれば,理想的な結果が得られたと考えられる。
今回の模型作成では,変形が読み取り易い材料を見つけるのが大変だった。最初はプラスチック棒を利用したが,変形が見られなかったため,ステンレス板を用いることによって,変形が読み取り易くなった。
錘や取り付け位置によって,周期が変化することがわかった。動画撮影したものを,ホームページに載せることで,周期の変化について表現する事ができた。
片側ブレースの場合,振動を加えるとねじれが生じた。一方,両側にブレースを付けた場合,ねじれが生じることなく周期も小さくなった。このことにより水平に対してより良い振動性状を得るためには,釣り合いのとれたブレースの配置が重要であることが分かる。
各層に錘を付けた場合,錘を付けなかった場合に比べ周期も延び変形も大きくなることがわかった。
4種類のフレームに免震装置を取り付けたが,4種類とも大きな変形は見られず,地震対策として,有効であると考えられる。また,耐震壁やブレースをくみあわせることにより,より良い結果がでると考えられる。
今回の実験では,1つの層でブレースを入れていない,剛性率が小さい箇所で大きな変形が見られた。ブレースを抜いた事によりその層の剛性率が小さくなり損傷集中し,変形が大きくなったと考えられる。