5つの異なる条件でブレース及びボルトを破壊させ,破壊部位を観察して接合部の破壊形式及び耐力を理解する。
ガゼットプレートを台に固定して一人がボルトが外れないように上から軽く押さえ,もう一人がブレースを引っ張って接合部が壊れるまで引張力を加える.図6.1には接合部の詳細を,表6.1には,試験体の種類を示す。
図6.1 接合部の詳細
表6.1 試験体の種類
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Bb (mm) |
ブレースe (mm) |
ガセットe (mm) |
ブレース |
ガセット |
ボルト種類 |
実験1 |
80 |
75 |
75 |
1 |
1 |
塩ビパイプ |
実験2 |
120 |
75 |
75 |
2 |
2 |
発泡スチロール |
実験3 |
120 |
45 |
75 |
1 |
2 |
塩ビパイプ |
実験4 |
120 |
75 |
45 |
2 |
1 |
塩ビパイプ |
実験5 |
120 |
75 |
75 |
4 |
1 |
塩ビパイプ |
実験1
ガセットプレートは破壊せず,ブレースの先端のボルト孔で破断した。
実験2
ガセットプレートやブレースは破壊しなかったが,ボルトがすべてせん断破壊した。
実験3
ガセットプレートは破壊せず,ブレースのボルト孔がすべて端あき破断した。
実験4
ガセットプレートが端あき破断した。
実験5
ガセットプレートがボルト部で引張破壊した。
この実験からブレース接合部の破壊形式に基本的に3つのパターンがあるということが分かった。
@ ボルト孔の断面減少によるブレースの破断
A ボルト孔の縁端距離の不足によるガセットプレートおよびブレースの端あき破断
B ボルトの強度不足または本数の不足によるボルトの破断