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アンカーボルトの引き抜き抵抗

目的

柱脚に働く引抜き,曲げ,せん断の力を基礎に伝える最も重要な構造として,アンカーボルトが使用される。アンカーボルトの長さを変えた時の引き抜き抵抗を検討する。

実験方法

図4.1に模型の概要図を示す。柱の1辺を57mmと,長さを175mmにした。90mm角のベースプレートを柱の下に設置し,ともに3mmのスチレンボードを用いた。そしてベースプレートの下に丸型スチレン棒10mmを使用し,長さを25mm(試験体1)と50mm(試験体2)とした。基礎コンクリートに代わりに紙粘土を使用し,生乾きの状態で実験を行った。柱の下部から150mmにばねばかりを付け,水平方向に引っ張りそれぞれの試験体の荷重と破壊性状を比較する。

図4.1

実験結果

試験体1では力を加えていき18Nまで耐えたが,紙粘土が変形しアンカーボルトの引抜きが起きた。試験体2の場合は,26Nで柱とベースプレートの接合部で破壊が起こり,アンカーボルトや基礎に変化は見られなかった。また,実験時の映像を示す。
実験映像
試験体1
試験体2

考察

実験結果によりアンカーボルトが長いほうがより強い力に耐え,長いアンカーボルトは水平抵抗要素の働き十分にしていることを確認できた。